新たなるライバル出現?!の、巻

「なんだよ最近。どうかした?」
「え…。ううん…。な、なんで?尼村くん」
「特にどうってことないんだけどさ…。なんか避けてねえ?」
「そんなこと、ないよ」
「……」
「……」
「例えばさ、13日発売の本、お前が買いそうなのって4冊もあるじゃないか」
「…」
「いつもだったらさ、その、オレに頼みに来るじゃねえの」
「うん…。今度も尼村くんにお願いしようって思ってた」
「思って、た?」
「あのね。勝手だって判ってる。でも…。どうして、尼村くんは来て欲しいその日に来てくれないの?」
「……ゴメン」
「こっちこそ、ごめんね…。尼村くんが忙しいのなんて判ってるのに。でも、あたし待つのが、もう、ちょっと苦しい時があるんだ…。でも、それでも…」
「………オレ…」

「あれ?こんなとこで二人で何やってんだよー」
「!たっくん」
「あーれー?尼村くん…だよね?どうかした?」
「いや、なんでも」
「ふうん?あ、そうそう、なあ、お前が言ってた本、平台で積んでおいたらさ、すげえ売れてんだよ!ありがとな」
「ほんと?よかったあ。あ…尼村くん、あの、紹介するね。近所の蔦谷くん」
「よろしくー!」
「蔦谷…!そうか、あんたが…。噂は聞いてるよ。年中無休で深夜まで誰の相手でもしてくれるって人気だよな」
尼村こそ、さすが大会社の御曹司はがっついてないよな」
「……」
「……」
「あ、あの…」
「なあ、オレんとこ、明日発売の本が今日の夜入るけど、お前来るだろ?あ、尼村もどう?」
「ニューリリースCD+DVD割引中で忙しいんだ、遠慮するよ」
「そっか、じゃまたな」
「あ、尼村くん!待って!…あたし…!!」


蔦谷(TSUTAYA)くんの突然の登場!所詮、手に触れられないオンラインよりもリアル書店なのか…?!二人の間に見えない火花が飛び散る!


頭煮えているどこじゃねえ。ナニコレ。