読書週末

夏と花火と私の死体 (集英社文庫)

夏と花火と私の死体 (集英社文庫)

死にぞこないの青 (幻冬舎文庫)

死にぞこないの青 (幻冬舎文庫)

古本屋でゲト。乙一まみれ。『夏と…』が17歳の時の作品でデビュー作…。すげえわ、やっぱ。人物設定に必然性の無い辺りが若干気になりますが、よく作り込まれたサスペンス。懐かしいような、子供の残酷さと夏の汗ばむ空気。昔から乙一として確立していたのだなあ。
『死にぞこない…』は読んでいる途中、胸が苦しくてムカムカした。この人に理不尽な逆境や人間の誰もが持っている卑怯で残酷な部分を書かせると恐ろしくリアル。すぐそこに、在る。そのわりにラストは少しの希望と爽やかな風を一陣吹かしてくれる。にくいなあ。

1〜5巻再読。すげえ面白くっていいのに、なんで皆読まないの?て思った。