得ろ

敬愛するid:kotokoさんがやっているエロ漫画批評を見て思い出した。高校生だった頃。借りたかなんかしたエロ雑誌で初めて森山塔を見て衝撃を受け大ファンになった。彼の才能はその雑誌の中でも一際群を抜いていた。女の子の肢体が綺麗で、ストーリーに漂う放置感・けだるさなどに惹かれたのもあるが、なによりエロかった。その後、森山塔の本を買い集めていた時期があったが、フランス書院やら色々な所から再録や再カップリングされタイトルが変えられどんどん本が出され、どれを読んだのか判らない状態に陥りあっさりと収集は止めた。今は手元にない。が、はっきりと憶えている大好きな何作品かについて書いてみようと思う。あ、私は女子ですから。念の為。


「デマコーヴァ」
これを抜かしては行けない。エロを越えたエロ漫画。良く作られたSFファンタジーと言っても良いと思う。何話目かの表紙の構図・デザインは本当に素晴らしく、私は模写したりもした。

何故かアマゾンに修学旅行に来た女子高生達と教員は、近代化したはずがいつのまにか先祖帰りしていた人食い族達に捕らえられた。犯され肉を食われ皮を剥がれイロイロに利用される少女達。「女の子って捨てるところがないんだね」そんな中、檻に入れられていた男性教員・女性教員・ある女子高生・ガイドの4人は隙を付いて逃げだしたが、追われるうちに「デマコーヴァ」と呼ばれるジャングルの奥地に迷いこむ。そこは奇妙に静かで植物の系統も周りと違う不思議な場所。追っ手がかからないようなのでひとまずそこで休む事にした一行だが、池に入り一人体を洗っていた女子高生は池の中から現れた無数の謎の触手に犯されてしまう。気絶していた所を他の3人に保護されるが、彼女が目覚めた時、既に彼女は彼女ではなく、デマコーヴァに支配される肉の塊になっていた。「デマコーヴァには色々な意味があります。でたらめ・始まり・終わり・おまんこ。しかし本来の意味は『聖地』です」デマコーヴァは外を目指し女子高生の体を使い交わった男を死体に、交わった女を仲間にしていく。それに気づいた男性教員は彼女を殺そうとするが失敗し、彼女はアマゾンへの修学旅行者只一人の生還者として日本に帰る。デマコーヴァの解放を手土産に。そして……すげえな、おい。うろ覚えでよくこんだけ書けた。傑作は脳に刻まれるもんだ。あらすじは途中までだけど、陳腐なあらすじ説明だけれども、これが森山塔の絵でテンポで描かれる。ぜひ読んで見て欲しい。

調べてみたら「Rough & ready」に入っていた話だった。当時の本は既に絶版。内容は同じか判らないけれども、フランス書院Zコミックスから同タイトルが出ているので、今読もうと思ったら多分それを買えば読めると思われる。 訂正<「デマコーヴァ」はフランス書院Zコミックスの『MUSHROOM』に載っているようです。